
新築のマイホームが欲しいと思う人も少なくはないと思います。
予算が少ないながらも、なんとか注文住宅を建てたいという方にむけて、安く家をつくる為のポイントと、妥協点をご紹介します。
この記事から得られる事
- 安く家を建てる為の工夫がわかる
- 安く家を建てる為の妥協点がわかる
日本人が新築好きなワケ
「日本は新築好き」と言いますが、実際に、日本の不動産市場の8割は、新築物件なんだとか。
住宅ローン減税などの新築優遇税制が、それを加速させていると言われています。

賃貸に生涯住み続けるという選択肢が、あまりない日本の賃貸市場と、不透明で認知度の低い中古市場のせいでもあります。
上記のような理由から「結婚したらマイホームを持つもの」「一生住むのだし、得だから新築で」というイメージが昔も今も色濃くあるのです。
一般的な首都圏の戸建新築費用
国土交通省「住宅市場動向調査」による、首都圏における建築費用は以下とされています。
調査年 | 29年度 | 30年度 |
建築費(万円) | 2958 | 3558 |
延床面積(㎡) | 120.4 | 116.9 |
建設費単価(万円) | 24.6 | 30.4 |
30年度は少々高めの数値が出ているようですが、首都圏では一般的に毎年120㎡(およそ35〜36坪)で3000万ちょっとの家が新築されています。
一般的に建築費は家本体の価格(付帯工事や諸経費除く)ですので、家の価格の目安となる坪単価を出してみると、84〜100万程度になります。
さらに詳しく
ローコスト住宅は坪単価30〜60万。ローコスト住宅の安さが実感できます。
尚、本体価格は総費用の70〜80%程度で、残りが付帯工事費用+諸経費となるのが一般的です。
※先日、坪単価の計算を間違えて掲載しておりました!申し訳ございません!
安い家を建てる為の工夫
安い家を建てる為に工夫すべきポイントは以下です。
家の形やデザインはシンプルに
基本的に、デザイン性があったり、凹凸のある建物は費用が高くなります。
建築部材に影響が出たり、作業工程も増えて工数が嵩む為です。
同じ床面積でも、四角い建物の方が費用が安くなる場合が多いので、なるべく複雑な間取りやデザインは避け、シンプルな建物作りを目指しましょう。
水回りはなるべくまとめる
キッチン、お風呂場、手洗い場、などの水栓や下水が必要な部分は、一か所にまとめるようにすると、費用の節約となります。
それぞれが遠いと、下水の配管などをあちこちに張り巡らせる事になったりと、余計な費用と時間がかかる為です。
階が違っても、水回りの位置は揃えた方が安く済みます。
和室を作る事は避ける
和室は、壁や柱などの建材も、作業も特殊なので、その分、費用が高くなる傾向があります。
どうしても作りたい場合は、畳コーナ―程度に留めたり、洋室にグレードの低い畳を選んで敷くなど工夫して費用を抑えましょう。
畳も、1畳3,000円〜20,000円とかなり価格帯が広いです。

実際、我が家は、多目的室という扱いで、簡易的な和室を作りました。詳しくは以下をご覧ください。
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DIYも視野に入れる
これはよく検討した上でないと失敗しやすいですが、場所によっては自分で作る事で費用の節約が可能です。
DIY対象となりやすい部分は以下です。
- 玄関アプローチ
- 庭
- 室内装飾(タイルやエコカラットなど)
我が家は、玄関アプローチを一部DIYした事により、見積もり上50〜100万円だった工事を、8万円で抑えました。
工事内容とDIY風景は以下の記事でご紹介しています。
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もちろん出来栄えはプロにはかなわない「それなり感」が出てしまい、また、耐久性の保証もありませんが、安くできるならアリ!いう方にはお勧めです。
ココに注意
壁に穴を空けてニッチを作るなど建物の改造行為は、アフターケアサービス等が受けられなくなる場合があります。大きなDIY予定は事前にハウスメーカー側に確認しましょう。
安い家を作る際の妥協点
上記の、安く家を建てる為の工夫を抑えたうえで、更にコストダウンを狙う為に、注文住宅における妥協点をご紹介します。
住設のアップグレードは避ける
注文住宅というと、やはり「憧れのオープンキッチン」「有名メーカーのフチなしトイレ」など、最新設備を楽しみにしてしまうものですよね。
ローコスト住宅などの比較的安い坪単価の住宅の場合、標準仕様の住設のグレードは、全体的に低めの傾向があります。
つい、「キッチンにコレをつけたい、アレをつけたい」など拘ってアップグレードなどをしがちですが、理想を求めてしまうとオプション料金が膨れて、結果的に建設費用も跳ね上がってしまいます。

つい、アップグレードしたくなってしまうポイントは以下です!
- キッチン(収納棚の仕様変更などもしたくなりがち…)
- トイレ
- 洗面所
- 外構(特に玄関アプローチ関係)
確かに、オプション変更した方が見栄えも格段にアップしますが、見栄えの良さを追い求めると、チリツモ的に費用が嵩んでいきます。
如何に「ここぞ」という所だけに絞れるかが、大きなポイントとなります。
施主支給を避ける
施主支給とは、通常、業者側で住設や建材の発注と実装を行うところ、施主側が好きなものを購入して用意するというものです。
好みのアイテムを自分で安く仕入れて取り入れられるという事で、新築費用の節約にもなりそうなイメージですが、ローコスト住宅の場合、逆に、持ち込み料金のような追加料金や手数料が発生する場合があります。もしくは、施主支給全面禁止の場合もあります。

個別対応という事で、部分設計の追加が発生したり、職人の作業工数が増える=コストアップに繋がります。
「なるべく自分達で手配して節約しよう」と考えている方は、事前にハウスメーカー側に、施主支給の対応が可能かを確認し、その上で予算決め等を行いましょう。
デザイン性を求めない
大手ハウスメーカーで家づくりをする場合は、IC(インテリアコーディネーター)がつく事が多いです。
もちろん、この分のコストも追加でかかるため、ローコスト住宅の場合は、ICはつかない事がほとんどです。
何もないシンプルなデザインは安く、デザインは拘れば拘るほどどうしても費用が嵩んでしまいます。
標準仕様のままのシンプルな状態でも、良しとする勇気も必要です。
カーテンなど節約できるものは節約
カーテンは通常、ハウスメーカーを介してカーテン業者へオーダーカーテンを発注する形ですが、カーテンは住設ではないので、施主支給が可能な場合が多いです。

ハウスメーカーに確認し、可能な部分は安く対応してしまいましょう。
我が家は、ニトリでカーテンレールの購入と取付をお願いし、カーテンは楽天市場のショップで購入し自分で取り付けました。
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安く家を建てる為の妥協点 まとめ
以上をまとめると…
- 家の形やデザインはシンプルに
- 水回りはなるべくまとめる
- 和室を作る事は避ける
- DIYも視野に入れる
- 住設のアップグレードは避ける
- 施主支給を避ける
- デザイン性を求めない
- カーテンなど節約できるものは節約
ただ、費用を抑えるために、すべてを標準仕様のままで進めてしまうと、何も特徴のない家になってしまいます。
あと後の住み心地に関わってくるので、やりすぎには注意です。
折角のマイホーム、是非、1つぐらいは、お金をかけて、お気に入りポイントなどを作っておきたいものですね!

以上、安く家を建てる為の妥協点をご紹介しました。どなたかの参考になりましたら幸いです。